スキマ時間で公認心理師 試験対策 75
こんにちは。キノセ ジンです。
早速、スキマ時間を使って、公認心理師試験の過去問を1つ解答してみましょう。
キーワード:事例問題、発達障害
★今日の問題
次の事例Eを読んで、設問に答えなさい。
【事例E】
3歳5ヵ月の女児Eさん。出生時からしばらくは順調に成長していたが、離乳食を開始して急性胃腸炎にかかり嘔吐・下痢をしたことを契機として、哺乳瓶に入ったミルク以外は受け付けなくなった。2歳半ごろから痩せが顕著となり、だんだんと不活発になっていった。3歳過ぎには肋骨が透けて見えるほど痩せていた。1歳になってからは健診や予防接種は受けてこなかった。Eさんがぐったりして身動きもとれなくなってきたことに危機感を感じた母親がEさんを連れて医療機関を受診し、ネグレクトの疑いで入院となった。身体的虐待の痕跡は認められなかった。
Eさんの両親からの聴き取りで、次のようなことが明らかになった。
Eさんの母親は、幼い頃から両親に叱られて育ったという記憶が強くあり、Eさんの子育てで困っていることを自分の両親に言うと、叱られるのではないかと思い、援助を求められなかった。Eさんの父親は、決められたことはきちんとできる人であるが、予想外の出来事が起こると、どうしたらいいのかわからなくなってしまうそうである。Eさんのことについて、母親は父親にだけは相談していたが、父親は「もう少し様子を見よう」というだけだった。また、Eさんには2つ年上の兄がおり、軽度の知的障害があって療育施設に通所している。
本事例に対する理解について、適切でないものを一つ選びなさい。
- Eさんの母親は、自分の母親に怒られたことばかりを記憶しており、そのことが本事例に影響を及ぼしていると考えられる。
- Eさんの父親は育児に無関心というわけではないが、予想外の出来事に対して対処不能になりやすく、母親にもEさんにも適切に関わることがむずかしい可能性がある。
- Eさんの父親はEさんの母親にとって唯一の相談相手であったが、その性格傾向から具体的な行動結びつかなかったと考えられる。
- Eさんの兄の知的発達の遅れが本事例の原因であると推察される。
- Eさんの兄に軽度の知的障害があることが、Eさんの家族に大きな影響を与えていると考えられる
解答は以下になります。
✅本ブログ読者の皆様へお知らせ
キノセジンが所属する株式会社ポルトクオーレが、第6回公認心理師試験の対策講座を開講しています!
受講生から「誰でも点が取れる!」と言われる講座はコチラ⇩
★解答,4
1:誤り(×)。Eさんの母親は、自分の母親に怒られたことばかりを記憶しており、そのことが本事例に影響を及ぼしていると考えるのは適切である。
2:誤り(×)。Eさんの父親は育児に無関心というわけではないが、予想外の出来事に対して対処不能になりやすく、母親にもEさんにも適切に関わることがむずかしい可能性がある。
3:誤り(×)。Eさんの父親はEさんの母親にとって唯一の相談相手であったが、その性格傾向から具体的な行動を起こすことができず、「もう少し様子を見よう」と問題への直面化を先延ばしにしていたと考えられる。
4:正しい(○)。Eさんの兄の知的発達の遅れが本事例の原因であるとは飛躍しすぎており、適切ではない。
5:誤り(×)。Eさんの兄に軽度の知的障害があることは本事例の直接的な原因ではないが、Eさんの家族に大きな影響を与えていたと推測される。
解答お疲れ様でした。
また、明日もぜひ通勤などのスキマ時間で、解答してみてください。
読んでくださり、ありがとうございました!