スキマ時間で公認心理師 試験対策 134

こんにちは。キノセ ジンです。
早速、スキマ時間を使って、公認心理師試験の過去問を1つ解答してみましょう。

 

キーワード:事例問題、学生相談

★今日の問題

 次の事例Hを読んで、設問に答えなさい。

 

【事例】

24歳女性Hさん、理系の大学院修士2年生。修士論文の研究で思わしい結果がなかなか得られないために、指導教員より休日も朝から大学にきて実験を行うようにと強く指示された。焦りから、実験装置の扱いで初歩的なミスをしてしまい、指導教員からは「もう実験なんてやめてしまえ」と怒鳴られ、ひどく落ち込んだ。常に実験や修士論文について考えており、よく眠れず、疲れがとれないことから体が動かなくなり、大学に出てこられなくなった。

研究室の助手Xさんは、最近Hさんを見かけないことを心配して、Hさんに連絡しその経緯を聞いた。Xさんは指導教員の言動に怒りを覚えたが、どうしたらよいかわからず、Hさんに学生相談室への相談を勧めた。

Hさんは学生相談室のカウンセラーとの面接で、同じ研究室のなかで、他の院生たちが修士論文を仕上げ、就職が決まる一方で、自分は修士論文が進まず、進路も決められずにいることについて絶望し、「社会に出たくない」「すべてを終わりにしたい」と希死念慮を語った。

 

このときのHさんへの学生相談室のカウンセラーの対応として、適切なものを一つ選びなさい。

 

  1. Hさんはうつ病であると診断し、抗うつ薬を処方する。
  2. Hさんに対してキャリア発達の視点からのみ支援を行っていく。
  3. 職業アイデンティティの形成という心理的な課題に対して、Hさんに強い不安が生じていると考え、自立的に問題解決に取り組めるように支えていく。
  4. カウンセラーとしての守秘義務があることから、Hさんの対応は必ず一人で行わなければならない。
  5. 危機対応が必要な状況であると捉え、Hさんの同意を必ず得たうえで家族と連絡を取り、医療機関への受診を勧める。

 

 

 

解答は以下になります。

 

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★解答,3

 

 

①:誤り(×)。カウンセラーが診断し、藥を処方することはできない。

②:誤り(×)。Hさんに対しては、職業アイデンティティの形成といったキャリア発達の視点だけでなく、修士論文の提出や指導教員との関係の改善など現実的な課題についても支援していく必要がある。

③:正しい(○)。職業アイデンティティの形成という心理的な課題に対して、Hさんに強い不安が生じていると考え、自立的に問題解決に取り組めるように支えていく。

④:誤り(×)。危機対応については、希死念慮を訴えるHさんへの対応は、カウンセラー一人で抱え込むのではなく、その状況をしっかり見立てたうえで医療機関や大学職員、教員らと連携して行う必要がある。

⑤:誤り(×)。危機対応が必要な状況では、関係者への連絡について本人の同意を得る努力は必要ではあるが、自傷や自殺の危険性が高いとされる状況においてはその限りではない。

 


解答お疲れ様でした。
また、明日もぜひ通勤などのスキマ時間で、解答してみてください。

読んでくださり、ありがとうございました!